アイフォーンを触っていると・・・3

 締め切りをとおに過ぎている原稿とか,他にもいろいろ,せにゃならんのに,アイフォーンの窓から目が離せない。ナニヲしているかって?「脳年齢計算」という奴です。物忘れがひどい。患者さんが「最近物忘れがひどくて困るんです。」とよく言われますが,それはこっちのセリフです,と言いたいくらいだ。人の名前なんか,激しく忘れる。手帳にメモした内容を読んでもピンとこない。何かの略号で書こうもんなら,もうほとんど内容を解凍できない。少し病的な域ではないかと,うすら寒くなるくらいです。で,この「脳年齢計算」にはまったわけです。いろいろテストが用意されていますね。ひたすら暗算させるのとか,あみだくじの行方を素早く当てさせるのとか,様々,ウムム,カンタンジャネエナ,コリャアと思わせる内容です。で,僕が懸命になっているのは,「瞬間記憶」というヤツ。3個から6個の数字がパッと出てきて,あっという間に裏返って消える。それを小さな順に指で触って当てていくという,ごく単純明快な作業です。楽勝と思いきや,これが出来ない。3個,簡単。4個,まだいける.しかし,5個,6個となると,半分正解できればいいほうかな.それを20題繰り返して,さあ,あなたの「脳年齢は・・」と表示されるわけです。僕の脳年齢は最初のテストでなんと,107歳と出た。これにはショックでした.それから,暇さえあれば,画面をピコピコ突っついては,オオッ,今日は53歳だ。若返ったなあ。なんて,ヨロコンデいるのです。50歳とか出た日にゃ,これがまたウレシイ。ナアルホド,こんなものを子供に与えちゃいけませんわ。僕なんか,没頭しようにも目が疲れて続かなくなるからいいけれど,若い連中は疲れ知らずにピコピコ続けるわな。年齢はいつまでも若くてスッカラカンの脳ができあがるでしょうね。