アイフォーンを触っていると・・・

 アイフォーンのユーザーになって,小さな画面を見つめている時間が長くなった。小さな画面は一つの窓で,窓の向こうは無限に近い電脳の世界だ。医者になった頃,手術室からの呼び出しはポケットベルというものだった。ピーピーピーと鳴り出すと,慌てて公衆電話を探したもんです。いつだったか某看護師さんを山奥の湖に連れ出して,ボートに乗ろうとしたまさにその時,ピーピーピーと鳴り出して,我が耳を疑ったことがある。無視しようとも思ったが,彼女のほうが大人で,「行かんとイカン。」と諭してくれた。研修医時代を思い出すと必ず出てくるから,よほど悔しかったんだろう。Yさんはどうしているやら。あの病院の看護部長ぐらいになったかな。あの時ポケットベルが鳴らなかったら・・・,イヤイヤ,歴史にモシモ,はありません。