「永遠の僕たち」を観ました。

 なんで予約したのかも忘れていたDVDが来て、タイトルは「永遠の僕たち」。なんだかワクワクしないタイトルで、来たから観てみっかと、観たらとてもいい映画でした。交通事故で突然両親を亡くした少年と脳腫瘍で余命数ヶ月の少女の美しくも儚い恋愛物語、と言ってしまうと、この映画の紹介としてはまったく不十分でしょう。

 日本人の特攻兵の幽霊が出てきて(この役は加瀬亮が渋く演じている)、昔懐かしい戦艦ゲームを主人公とやる場面があったり、なんなんだいったい、と思わせながら、次第に明らかになる少年の心の深奥。それにきれいな綾糸のようにからんでいく少女の生きている日々。

 映像が美しいわけではないけれど、美しい映画だったという感慨が残りましたね。「死」と「生」が交錯するような筋立ては、「風立ちぬ」に通底するような気がしました。

 で、主人公はなんとデニス・ホッパーの息子さん、さすがの血筋と言うべきか。で、ヒロインはミア・ワシコースカ。この人はきれいだね。ビールの宣伝している日本人のなんとかさんにちょっと似ているんだが、ジェイン・エアでジェイン・エア役をしていたけれど、芯の強さをにじませる演技はこの映画でも相変わらずでした。彼女が振り向いたときの笑顔、それを思い出す主人公のこれまた素晴らしい笑顔、冴えない邦題の意図が分かるエンディングでした。ビートルズの挿入歌も良かったね。